煌々


2021.11.4
靁羽
深淵のふち 水面には明日の術
汚れた手を洗う一度の露
数多の闇を紡ぐ歴史が
今、未来に触れるとき
歩き疲れた馬の足取り
悠久の雨 いつか音も消えた

悲しみなんて 過ぎて仕舞えば
どんな深い愛も泡と消ゆ
待つことも今では愛しくても
これがどれほどの刻をるのか
誰も知らない


白煙に揺らぐ 陽炎かぎろいは胡蝶の夢
閉ざされたとびらも朽ち果てゆく
数多の人を蝕む叡智を
さあ、朝日が曇らせる
強い風に鷺は俯く
悠久の羽根 燃えるように落ちる

悲しみなんて 過ぎて仕舞えば
波の狭間 愛も分かつと言ふ
おもうことが無象の愛とすれば
これがどこまでも狂わせるのか
誰も知らない


気の遠くなるほど永遠を知り

それでも真実は振り向かない

この手に知るほど烏滸おこがましく

指が辿る波紋を待ち侘びては

同じ道を繰り返す 繰り返す 繰り返す


悲しみなんて 過ぎて仕舞えば
どんな深い愛も泡と消ゆ
待つことも今では愛しくても
これがどれほどの刻を経るのか
誰も知らない

悲しみなんて 過ぎて仕舞えば
波の狭間 愛も分かつと言ふ
惟うことが無象の愛とすれば
これがどこまでも狂わせるのか
誰も知らない

タイトルは「こうこう」と読みます。元々、ある小説の主題歌にしようと思って書いていたもので、比較的難解にしてあります。

物語の根底となるものを取り入れた結果、かなり内容が重くなったなって思いますが重厚感のあるものって最近少ないのでむしろこのくらいがいいんじゃないかとあまり後方修正しませんでした。

メロディもあるのですがサビの高低差が極端で「悲しみなんて」と「誰も知らない」は同じ曲かというくらい音階が変わります。音感無いので分からないですが感覚では1.5オクターブくらい変わるのかな?

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